目次
経営革新計画の認定取得を支援した事例
有限会社奥山製作所様は、神奈川県横浜市でネジ・ボルト等を扱う卸売業者として、創業100年以上にわたり製造業の現場を支えてきた企業です。
今回、同社が新たに取り組む「在庫管理と調達業務の最適化を図るBPO型支援サービス」について、神奈川県の経営革新計画の認定取得に向けた支援を行いました。
経営革新計画とは、中小企業が新たな事業活動に取り組み、経営の向上を目指す計画を都道府県などが承認する制度です。新商品・新サービスの開発、新たな提供方法の導入、既存事業からの発展的な転換など、企業の成長に向けた取り組みを整理するうえで有効な制度です。
本事例では、奥山製作所様がこれまで培ってきた製造現場との関係性や、在庫管理・納品・仕分けに関する実務ノウハウをもとに、従来の物販中心の事業から、製造業の現場課題を支援するサービス型事業へ展開するための計画策定を支援しました。
有限会社奥山製作所様について
横浜市で長年続くネジ・ボルト等の卸売業者
有限会社奥山製作所様は、横浜市を拠点に、ネジ・ボルト等を取り扱う卸売業者として事業を展開しています。
多品種・小ロット・短納期への対応を強みとし、大手製造業や中小製造業の取引先に対して、迅速かつ柔軟な供給体制を築いてきました。
単に商品を納品するだけではなく、顧客ごとの在庫ニーズに対応した提案型営業や、納品・仕分け・在庫管理支援なども行っており、長年にわたる信頼関係を強みに安定した取引を続けています。
製造現場に寄り添った支援力が強み
奥山製作所様の特徴は、単なる部品卸売にとどまらず、製造現場の実情に合わせた柔軟な対応ができる点にあります。
必要な部品を必要なタイミングで供給するだけでなく、現場でどのように保管され、どのように発注され、どのような手間が発生しているのかを理解しながら、取引先ごとの課題に対応してきました。
こうした現場密着型の支援は、長年の取引経験があるからこそ実現できるものです。
一方で、この強みが属人的なノウハウにとどまりやすく、サービスとして体系化しきれていないことが、今後の事業成長に向けた課題でもありました。
経営課題|物販中心モデルから支援型サービスへの転換
価格競争と粗利率低下への対応
近年、製造業界を取り巻く環境は大きく変化しています。
価格競争の激化、原材料価格の変動、人手不足、製造現場のDXの遅れなど、中小製造業を取り巻く課題は複雑化しています。
その中で、ネジ・ボルト等の部品を扱う卸売業者にとっても、単に「モノを売る」だけでは差別化が難しくなっています。
奥山製作所様においても、価格競争や粗利率低下への対応が重要な経営課題となっていました。
属人的な営業・在庫確認業務の見直し
同社では、顧客ごとの在庫確認、発注対応、訪問、資料作成など、営業活動に多くの工数がかかっていました。
これらの業務は、顧客との信頼関係を築くうえで重要な役割を果たしている一方、担当者個人の経験や判断に依存しやすい面もあります。
そのため、今後の事業成長を考えるうえでは、属人的な対応を整理し、サービスとして標準化・仕組み化していく必要がありました。
顧客側にも在庫管理・調達業務の課題がある
製造現場では、在庫管理や部品調達に関する業務負担が大きくなりがちです。
必要な部品の確認、発注点の把握、保管場所の整理、在庫数の確認など、日々の細かな業務が積み重なることで、現場担当者の負担が増えていきます。
奥山製作所様は、これまでの取引経験や顧客へのヒアリングを通じて、こうした潜在的なニーズを把握してきました。
今回の経営革新計画では、この顧客課題に対して、在庫管理・調達業務を支援する新たなサービスを構築することを目指しました。
経営革新計画で整理した新事業の内容
在庫管理と調達業務を支援するBPO型サービス
今回の経営革新計画のテーマは、在庫管理と調達業務の最適化を図るBPO型支援サービスの展開です。
具体的には、製造業の現場における部品調達・在庫管理業務を省力化・標準化するための支援サービスです。
単にネジ・ボルト等を販売するのではなく、顧客の業務フローに入り込み、部品管理や発注業務を効率化する仕組みを提供する点に特徴があります。
発注点通知・保管トレー設計・仕分け対応などをサービス化
新事業では、以下のような支援内容を想定しています。
・発注点の通知
・部品ごとの専用保管トレー設計
・在庫一覧表の作成
・袋詰め
・個別仕分け
・納品時の整理支援
・在庫管理に関する業務改善提案
これらは、従来から一部実務として行っていた取り組みを、サービスメニューとして整理・体系化するものです。
顧客にとっては、在庫確認や発注対応の手間が減り、製造現場の業務効率化につながります。
物販から継続的な業務支援モデルへ
今回の新事業の大きなポイントは、従来の「モノを売る」モデルから、「業務設計・実行支援」を提供するモデルへ進化する点です。
部品の販売だけでなく、在庫管理や調達業務の効率化を支援することで、継続的な業務委託契約やストック型の収益化も期待できます。
これは、価格競争に巻き込まれやすい物販中心モデルから、高付加価値な支援型サービスへ移行する取り組みといえます。
N’EXt Planningが支援した内容
事業の強みと課題の整理
今回の支援では、まず奥山製作所様の既存事業の強みと課題を整理しました。
長年の取引関係、多品種・小ロット・短納期への対応力、顧客ごとの在庫ニーズに対応する提案力など、同社がすでに持っている強みを確認しました。
そのうえで、価格競争、属人的な営業対応、在庫確認・発注対応にかかる工数、サービスの体系化不足といった課題を整理しました。
経営革新計画では、「何を新しく始めるか」だけでなく、「なぜその取り組みが必要なのか」を明確にすることが重要です。
新事業の内容を言語化
次に、在庫管理支援サービスの内容を、経営革新計画として説明できる形に整理しました。
発注点通知、保管トレー設計、一覧表作成、袋詰め・仕分けなど、現場で行ってきた支援内容を、単なる付帯サービスではなく、新たな役務として位置づけました。
特に、従来の物販との違いを明確にし、「ネジを売る」だけではなく、「製造現場の業務改善を支援する」事業であることを整理した点が重要です。
これにより、新事業としての新規性や、経営革新計画としての位置づけが明確になりました。
申請に向けた計画整理を支援
経営革新計画の申請では、事業の概要だけでなく、実施体制、実施計画、数値計画、経営課題、既存事業との違い、競合との差別化などを整理する必要があります。
N’EXt Planningでは、中小企業診断士としての視点から、これらの情報を整理し、申請に向けた準備を支援しました。
なお、経営革新計画の主役はあくまで申請企業です。
当社は、奥山製作所様が自社の強みや新事業の方向性を整理し、計画として表現できるよう伴走しました。
認定取得によって期待できる効果
新事業の信用力向上
経営革新計画の認定は、新たな事業活動に取り組む企業として、計画の内容が一定の基準に基づいて承認されたことを示すものです。
奥山製作所様にとっても、在庫管理支援サービスを今後展開していくうえで、対外的な信用力向上につながる可能性があります。
既存顧客への提案時や、新規顧客への営業活動においても、「経営革新計画の認定を受けた取り組み」として説明できることは、事業の信頼性を高める材料になります。
既存顧客との関係強化
在庫管理支援サービスは、顧客の業務に深く関わるサービスです。
そのため、単発の受発注関係ではなく、継続的な業務改善パートナーとしての関係構築が期待できます。
顧客にとっても、部品調達や在庫管理にかかる手間を削減できれば、本来の製造業務に集中しやすくなります。
このように、奥山製作所様と顧客双方にとって価値のある関係を築ける点が、今回の新事業の大きな魅力です。
高付加価値な収益基盤の構築
物販中心の事業では、価格競争や仕入原価の影響を受けやすくなります。
一方で、在庫管理支援や業務改善支援のようなサービスは、ノウハウや関係性を活かした高付加価値な収益基盤となる可能性があります。
今回の経営革新計画は、奥山製作所様がこれまで培ってきた現場対応力を、新たな事業の柱として育てていくための重要な一歩となりました。
中小企業診断士による事業計画策定支援の価値
頭の中にある構想を計画に落とし込む
中小企業の経営者は、自社の強みや今後やりたいことを頭の中では描いていても、それを計画書として整理するのが難しい場合があります。
特に経営革新計画では、新規性、実現可能性、収益性、実施体制などを一定の形式で説明する必要があります。
N’EXt Planningでは、経営者の想いや現場での取り組みを丁寧にヒアリングし、事業計画として整理する支援を行っています。
Webマーケティングと事業計画をつなげる

今回の奥山製作所様の計画では、在庫管理支援サービスを今後広げていくうえで、ホームページや実績コンテンツの活用も重要な要素となります。
どれだけ良いサービスであっても、外部に伝わらなければ新たな顧客には届きません。
N’EXt Planningでは、経営計画の策定支援だけでなく、ホームページ制作、SEO対策、事例紹介、お客様の声、メディア掲載などを通じて、事業の認知拡大まで一貫して支援できます。
経営支援とWeb支援を一気通貫で行う
当社の特徴は、中小企業診断士としての経営支援と、Webマーケティング支援を組み合わせられる点です。
経営革新計画のような事業計画策定支援だけでなく、その後のWeb発信、SEO対策、集客導線づくりまで一気通貫で対応できます。
今回のように、経営戦略とWeb戦略を連動させることで、新事業の立ち上げから認知拡大、問い合わせ獲得までを総合的に支援することが可能です。
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有限会社奥山製作所様の事例は、既存事業で培った強みを活かしながら、新たなサービス事業へ展開するための経営革新計画の認定取得を支援した事例です。
単なる書類作成ではなく、企業の強み、課題、新事業の方向性、実施計画、今後の展開まで整理することで、経営者の構想を実行可能な計画へ落とし込むことができます。
N’EXt Planningでは、中小企業診断士としての経営支援と、Webマーケティング支援を組み合わせ、中小企業の新事業展開や成長戦略をサポートしています。
「経営革新計画に興味がある」
「新事業を計画として整理したい」
「自社の強みを活かした新たな収益の柱を作りたい」
「経営計画とWeb発信を連動させたい」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。