目次
―三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様 導入事例―
この記事のサマリー
- 半年間で 累計再生回数 約6万回/新規登録者170名以上 を獲得
- 採用ページへの流入は半年で 延べ196件、求人媒体に頼らない採用基盤を構築
- 公開した動画は 24時間365日働き続ける「資産」 として、いまも継続的に求職者を集客中
はじめに:なぜ「タクシー会社×YouTube採用」だったのか
ドライバー不足は、タクシー業界全体が抱える構造的な課題です。求人媒体への出稿コストは年々上昇する一方、応募者の量は安定しない。こうした悩みは、三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様も例外ではありませんでした。
私たちが同社のYouTube運用支援を開始したのは2025年11月。それから半年、ロング動画13本・ショート動画31本、計46本の投稿を通じて、「自社メディアだけで質の高い母集団を形成する」 という仮説を、明確な数字とともに証明することができました。
本記事では、同じく採用課題を抱える経営者・人事ご担当者の方に向けて、この半年間の取り組みを「課題」「施策」「結果」「今後の展望」の流れで具体的にお伝えします。
▶ 三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様 – 公式YouTubeチャンネルはこちら
1. 課題:求職者の「3つの不安」が応募の壁になっていた
ご支援開始時、三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様の採用には、業界共通とも言える明確な課題がありました。
課題① 求職者が抱える「給与の実態」への根強い不安
「タクシードライバーは稼げない」これは、業界の外側にいる求職者ほど強く抱いている固定観念です。求人票に給与レンジを書いても、それが「現実にどれくらいの努力で達成できる数字なのか」が見えないため、応募までの心理的ハードルが高い状態でした。
課題② 未経験層・女性層の「働き方が想像できない」問題
未経験者や女性求職者にとって、タクシードライバーという職業は「自分でもできるのか」「職場の雰囲気はどうなのか」が見えにくい仕事です。文字情報だけでは、この不安を払拭しきれません。
課題③ 入社後のミスマッチによる早期離職リスク
求人媒体経由の応募者は、現場の空気を知らないまま入社するケースが多く、「思っていた仕事と違った」というミスマッチによる早期離職が、採用コストを大きく押し上げる要因になっていました。
これら3つの課題は、いずれも 「テキストや写真では伝えきれない情報」 が原因でした。だからこそ、私たちは映像、特にYouTubeというプラットフォームに勝機があると判断したのです。
2. 施策:「リアル」を伝えるコンテンツ設計と、検索流入を狙ったチャンネル運用
施策の全体像
私たちが設計したのは、単なる動画制作ではなく 「採用課題を解くためのメディア戦略」 です。具体的には以下の3軸で運用を進めました。
| 軸 | 施策内容 |
|---|---|
| コンテンツ軸 | 求職者の不安に直接答える「給与公開」「密着取材」を中心に企画 |
| フォーマット軸 | ロング動画13本(深い理解)×ショート動画31本(広い認知)の二層構造 |
| 流入軸 | YouTube検索(顕在層)からの安定流入を狙ったキーワード設計 |
施策① 「綺麗事ではないリアル」を映す密着取材スタイル
私たちが徹底したのは、整えられた広報動画ではなく、現場の空気をそのまま伝える密着型の構成 です。
撮影前には必ず、出演ドライバーの方に「就職した理由」「実際の働く環境」「今後のキャリア展望」などを丁寧にインタビュー。求職者が本当に知りたい一次情報を引き出してから、動画の構成に落とし込みました。綺麗な部分だけを切り取るのではなく、共感と信頼を生む動画づくりを徹底した結果、女性ドライバーへの密着動画は平均視聴率35.96% という高い数値を記録。視聴者が最後まで離脱せず、企業理解を深めていることが定量的に裏付けられました。
施策② 「給与・成果」を数字で開示するコンテンツ群
最も視聴者の関心が高かったのは、やはり「給与」に関するコンテンツでした。
代表作となった「タクシードライバーは本当に稼げるのか|6ヶ月の成果を公開」は、クリック率8.74% という極めて高い数値を叩き出しました。これは、サムネイルとタイトルで「具体的な期間」と「成果の開示」を明示したことが奏功した結果です。
「稼げます」という抽象的なメッセージではなく、「6ヶ月でいくら稼いだのか」という事実をそのまま見せる、この透明性こそが、求職者の信頼を獲得する最大の武器になりました。
施策③ ターゲット属性ごとに「自分ごと化」できる動画設計
転職検討層は「自分と似た境遇の人がどう成功したか」を強く求めています。そこで私たちは、
- 元住宅営業 → タクシードライバー(月収50万)
- 元飲食業界 → 29歳でタクシードライバーに転職
- 未経験25歳 → ルーティン公開
- 介護離職を経験した女性ドライバー
といった、前職や属性を明確にしたストーリー型コンテンツ を継続的に発信。視聴者が「自分にも当てはまる」と感じやすい設計にしました。
施策④ ロング×ショートの二層戦略
YouTube運用では、ロング動画とショート動画それぞれに役割を持たせています。
- ロング動画(13本):20代〜30代の若手ドライバーや女性ドライバーへの密着、給料事情の公開など、職業のリアルを伝える深掘りコンテンツ。じっくり見せて理解と信頼を獲得する役割。
- ショート動画(31本):密着動画のダイジェスト、転職のきっかけ、給料の気になるポイントなど、短くまとめて幅広い層にアプローチ。チャンネル全体の認知拡大と新規流入の入口として機能。
ショート動画もしっかりと数字を残しており、たとえば「母の介護で離職→解決した女性ドライバー #shorts」は3,140回、「未経験女性がタクシー運転手になった理由 #shorts」は2,795回、「タクシー運転手に転職して人生変わった #shorts」は2,781回と、それぞれが安定した再生数を獲得しています。
施策⑤ YouTube検索を意識したキーワード戦略
YouTubeには動画が再生される主なルートが4つあります。
- ブラウジング(おすすめ表示):潜在層〜準顕在層
- 関連動画:準顕在層〜顕在層
- YouTube検索:顕在層
- 外部流入:URL経由
経験則上、健全なチャンネルの再生比率は 「ブラウジング:関連動画:YouTube検索=5:3:2」 が理想と考えています。私たちが特に重視したのは、この中の YouTube検索からの流入 です。検索経由の視聴者は「タクシー 求人」「タクシードライバー 月収」など、明確な目的を持って動画にたどり着く顕在層。つまり、応募までのリードタイムが圧倒的に短い のです。

▶︎ 過去90日間における動画の流入経路。YouTube検索が21.8%を占め、ブラウジング・関連動画と合わせた3大流入経路がバランスよく機能していることがわかる。

▶︎ 直近28日間では、YouTube検索が30.3%まで上昇し、ブラウジング機能(29.6%)を上回って首位に。理想比率「5:3:2」の検索枠(20%)を大きく超える水準で、顕在層への到達力が継続的に高まっている。

▶︎ ショート動画に至っては、YouTube検索からの流入が55.6%と圧倒的なシェアを獲得。「ショートは偶発的な再生が中心」という一般論を覆し、検索意図を持つ顕在層に届いている証拠となっている。
タイトルやサムネイル、概要欄のキーワード設計を最適化した結果、ロング動画・ショート動画ともに、タクシー関連キーワードでの検索流入が継続的に確保できる状態を構築。少ない動画本数でも、継続的な採用サイトへの流入を確保できる 仕組みが完成しました。
3. 結果①:チャンネル全体の成長と「反応が良かった動画」
半年間で再生数約6万回・登録者170名超
| 期間 | 主な成果 |
|---|---|
| 2025年11月(運用開始) | 投稿スタート、初期コンテンツ公開 |
| 2025年12月 | 月間再生数が約8,500回まで急上昇 |
| 2026年1月 | 単月再生数 約20,000回/登録者62名増(過去最高) |
| 2026年2月以降 | 月間1万〜1.6万回再生で安定推移 |
| 半年累計 | 再生数 約6万回/新規登録者170名以上 |
特筆すべきは、2月以降の「安定期」に入ってからも、再生数が落ち込むことなく推移している点です。これは、過去の動画がYouTube検索を通じて継続的に新しい視聴者にリーチし続けている ことを意味します。
反応が良かった動画TOP5
再生数ベースで反応が良かった動画は以下の通りです。
| 順位 | 動画タイトル | 再生回数 | 特徴 | 動画URL |
|---|---|---|---|---|
| 1 | タクシードライバーは本当に稼げるのか|6ヶ月の成果を公開 | 4,673回 | 成果を具体的に公開する信頼性の高い動画 | https://studio.youtube.com/video/cpGLZxZmFnA |
| 2 | 【月収50万】元住宅営業の僕が「稼げない」と思っていた業界に転職… | 3,759回 | 異業種からの転職ストーリーが共感を生む | https://studio.youtube.com/video/Nixw9g9nRaI |
| 3 | 母の介護で離職→解決した女性ドライバー #shorts | 3,140回 | 介護との両立という社会性の高いテーマ | https://studio.youtube.com/video/kQLZ0mjRYjE |
| 4 | 未経験女性がタクシー運転手になった理由 #shorts | 2,795回 | 女性の働きやすさを強調 | https://studio.youtube.com/video/Y1iW5sI_p58 |
| 5 | タクシー運転手に転職して人生変わった #shorts | 2,781回 | 転職によるポジティブな変化を凝縮 | https://studio.youtube.com/video/-OHKL-ZG9XA |
パフォーマンスを生んだ3つの要因
要因① 「リアルな数字」と「収益性」への高い関心
「6ヶ月の成果を公開」する動画はクリック率8.74%という極めて高い数値を記録。視聴者は 「タクシードライバーは実際にいくら稼げるのか」という具体的な事実 に強く惹きつけられています。サムネイルやタイトルで具体的な期間や「成果」を明示した点が成功の鍵でした。
要因② 「密着」による親近感と情報の信頼性
女性ドライバーへの密着動画の平均視聴率35.96%という数字は、単なる説明動画よりも 「実際の働き方」を疑似体験できる密着形式 の方が、視聴者の満足度が高いことを物語っています。特に女性や転職検討層にとって、具体的なイメージが持てるコンテンツは強く刺さります。
要因③ ターゲットを絞ったストーリー性
「飲食業界からの転職」など、特定の属性に向けた成功ストーリーも安定したパフォーマンスを発揮。視聴者が自分自身の状況を重ね合わせやすいテーマ設定 が、エンゲージメントに直結しています。
4. 結果②:採用ページ流入196件と、その内訳分析
採用ページ流入:上位4本で計59件、半年累計196件
再生数だけでなく、実際に 採用ページへ送客できたかどうか が採用支援としての本当の成果です。以下が、特に採用ページへの流入を生み出した主要4本の動画です。
| 動画 | 採用ページ流入数 | 成功要因 |
|---|---|---|
| ① 6ヶ月の成果公開(給与実態) | 21件 | 【圧倒的な透明性】タクシー業界への最大の不安「給与」を包み隠さず公開し、信頼がアクションに直結 |
| ② 25歳・未経験ドライバー密着 | 17件 | 【若年層の自分ごと化】ルーティン動画にすることで、働く姿を具体的にイメージさせた |
| ③ 29歳・元飲食業界からの転職 | 14件 | 【異業種からのキャリアパス】「前職:飲食」という共通項を持つ視聴者に深く到達 |
| ④ 元住宅営業・月収50万密着 | 7件 | 【高収益の説得力】「タクシー=稼げない」という固定観念を密着取材で払拭 |
これら4本だけで採用ページ流入59件、チャンネル全体では 半年で延べ196件 の流入を実現しました。
この196件は「ただの数字」ではない
ここで強調しておきたいのは、これらの流入が 15〜20分の動画を視聴した上でアクションを起こしている という事実です。
単なるバナークリックや一瞬の興味本位ではなく、
- 会社の雰囲気を理解し
- 教育体制を把握し
- 実際に働くドライバーの姿を見た上で
採用ページにたどり着いている。つまり、入社意欲の高い「質の良い母集団」 が形成されているのです。
実際に同社では、面接時に「動画を見ました」という候補者が増えたことで、アイスブレイクや会社説明にかける時間が大幅に削減されるという、数値化しにくい副次効果も生まれています。
5. 成功の本質:YouTube採用が「資産」になる3つの理由
なぜ、これほどの成果が出たのか。半年間の運用を振り返ると、YouTube採用ならではの構造的な強みが浮き彫りになります。
理由① 動画は「24時間365日働く採用担当者」になる
求人媒体は掲載期間が終われば露出がゼロになりますが、YouTube動画は 公開した瞬間から永続的に求職者へプレゼンテーションを続ける資産 です。
実際、運用開始初期に公開した動画が、半年経った今でも毎月安定して再生され、採用ページへの流入を生み出しています。これは広告運用にはない、コンテンツマーケティングならではの大きなメリットです。
理由② YouTube検索=顕在層への「待ち伏せ型」アプローチ
「タクシー 転職」「タクシードライバー 月収」といったキーワードで検索する人は、すでに転職を真剣に検討している顕在層です。彼らに対して企業側から能動的にアプローチするのではなく、彼らが探しに来たタイミングで最適な情報を提示できる 。これがYouTube検索の強みです。
三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様のチャンネルは、この検索流入の比率が安定的に確保できているため、長期的な採用基盤として大きな強みになっています。

▶︎ ロング動画の検索流入キーワード上位5件。「タクシー運転手」「タクシードライバー 給料」「タクシー 転職」など、転職を真剣に検討する顕在層が打ち込むキーワードで安定的に再生を獲得している。

▶︎ ショート動画の検索流入キーワード上位5件。「タクシードライバー 給料」を筆頭に、「未来都タクシー」「つばめタクシー」など競合社名での検索でも露出を獲得しており、業界内での認知拡大も進んでいることがわかる。
理由③ 「認知の深さ」がミスマッチを防ぐ
入社前に動画を通じて社風や働き方を理解している候補者は、入社後のギャップが圧倒的に少なくなります。これは早期離職の抑制にも直結し、結果的に 採用コスト全体を下げる効果 をもたらします。
6. さらなる成長に向けた次の一手

コンテンツ面:「給与・成果」シリーズと密着動画の継続強化
これまでの実績から、特に伸びしろがある領域として以下を継続・強化していきます。
- 「給与・成果」シリーズの継続:1年後の成果動画、最高月収を達成した月のルーティンなど、数字を切り口にしたコンテンツは引き続き高いクリック率が期待できます。
- 密着動画の構成維持:平均視聴率が高い密着形式はチャンネルの強み。今後も異なる年代や前職のドライバーに焦点を当てた密着動画を増やすことで、視聴時間をさらに伸ばします。
導線面:「点」の流入を「線」の採用に変えるLINEナーチャリング
半年間の運用で、認知・集客のフェーズは確かな成果を上げました。一方で、「YouTubeからの直接応募」のハードルが高い という新たな課題も見えてきています。
そこで現在進めているのが、YouTube → 公式LINE → 会社説明会 → 応募 という新しい導線設計です。
- LINE登録時のフックとして「稼げるタクシードライバーになるためのロードマップ完全版」などの限定特典動画を配信
- ステップ配信で会社理解と応募意欲を段階的に高めるナーチャリング
- 熱量が高まったタイミングで会社説明会・面談へ誘導
「とりあえず見てみる」層を「ここで働きたい」層へと確実に引き上げ、採用効率をさらに最大化していく計画です。
7. 同じ課題をお持ちの企業様へ
三ツ矢エミタスタクシーHD株式会社様の事例から見えてきたのは、「動画は単発の宣伝ではなく、長期的な採用資産になる」 という事実です。
- 求人媒体への依存度を下げたい
- 入社後のミスマッチを減らしたい
- 自社の魅力を求職者に「正しく」伝えたい
このような課題をお持ちの企業様にこそ、私たちのYouTube採用支援はフィットします。
「うちの業界でも本当にYouTubeで採用できるのか?」
「何本くらい動画を作ればいいのか?」
「予算感はどれくらい?」
こうしたご質問は、初回のご相談の中で具体的にお答えしています。
まずはお気軽にご相談ください。貴社の採用課題に合わせた具体的なご提案をさせていただきます。